３ヶ月のワークショップも無事におわりまったりと少しながら
引越し先のリフォームを毎日やっている神凪です。

３月オーストラリアから始まったワールドツアーでは色んな事を感じたツアーでしたね。オーストラリアはゴールドコースト・メルボルン・シドニーの３都市をまわり、オーストラリアではとても熱心な緊縛愛好家が多く、オーガナイザーの皆様も日本にも良く来ていて熱心に緊縛を指導しておりました。

４月にはヨーロッパツアーが始まり、プラハ・パリ・ローマと3カ国を訪問してきました。
プラハはまだ小さなコミュニティーでありながらも、頑張って縛りを覚えたいという熱心な方が多かったし、緊縛ライブもやらせて頂き楽しんでいただけたようでした。

パリでは日本でプライベートレッスンをやっているオーガナイザー様で、自宅に緊縛道場を持つ方で私の縛りや明智先生を愛する愛好家で、生徒さんはそんな多くないものの楽しんで緊縛をされる方が多く、笑顔が絶えないワークショップでした。

ローマでは、去年Viennaのマスタークラスワークショップに参加してくれたオーガナイザーが主催するコミュニティーでのワークショップで、私のワークショップなどに参加してくれた人や初めての方多くの方々が参加してくれました。

５月はアメリカツアーが始まり、ニューヨーク・ボルティモア・シカゴ・ロサンジェルスと４都市をまわってきました。
アメリカは初めての訪問だったので、すごく楽しみでした！思っていたより緊縛マニア、緊縛ファンが多くて凄く凄く楽しかったです。

今回オーストラリア・ヨーロッパ・アメリカを回ってみて凄く感じたことは

緊縛を本当に愛する方がいれば、ファッション的な方もいると言うこと
これは世界共通ではないでしょうか？日本でも同じかと思います。
それが悪いとは思いません。緊縛にはいろんな表現や思いで緊縛を楽しまれている方がいると思います。だけど危険を冒すような縛りは決して見逃すわけにはいきません。それを日本人が教えているとなれば尚更です。ここでは誰と言うことは申しませんが、若手の緊縛師です。
基本的にワークショップというのは参加者がみんな出来る縛りを教えるものだと私は考えている。だが、その若手緊縛師は、体が柔らかい方にしかできない縛りをワークショップで教えたという・・・それで身体を痛めたと言う話も聞きました。確かに彼が教えた縛りはとても身体に負担がある縛りなのだ。だから私はワークショップやプライベートレッスンでも教えることはないのです。
そもそも彼は私がやったその縛りを観て、真似して海外で教えていると言う・・・
私は怒りさえ覚えました。その縛りは明智先生がビデオの中でやっていたものを、私が再現しライブ等で２回ぐらい見せたことがありましたが、彼が教えていたその縛り方は私が再現したものとは全く別物の縛りでした。実際に彼のワークショップに参加した方に見せてもらいました。正直私自身も悪かったのかもしれません・・・だけどこの縛りは不特定多数の女の子にやる事ではないです。今まで神楽にしかやった事はないんです。そのぐらい危険な縛りと言うことなんです。それをわかっていない彼は海外でのワークショップでやっている・・・本当に残念です。海外の風潮としては新しい縛りが流行としてあっという間に広がるという風潮があります。その縛りの原理や危険をわからずに、とにかく珍しい縛りで派手な縛りだからやる！と言う感じがいたします。だからこそ、教える側がちゃんと考えてワークショップを組まなくてはならないわけです。
案の定、その縛りが広がって私はその縛りをやる人間と会いました。私のワークショップに参加していたので。その際その縛りの歴史、そして私が復刻し彼がそれを見て教えたことも伝えました。もちろん危険性についてもしっかり教えました。あと、その人にお願いをし、なるべく人前でやらないようにお願いしました。もちろん写真でFBなどにも掲載しないようにお願いをしました。もう既に遅いのかもしれないけど、少しでも危険が減るように私自身がやり始めたことなので、お願いをしました。
あとは、パフォーマンスでモデルの上に乗る行為・・・これもありえないです
昔女王様がパフォーマンスの中でM男の上に乗る行為はありましたが、緊縛師が乗るのは？？？まぁ私も昔やったことがありましたが、これは違うと気づきすぐやめました。これを海外でやるという事は、あっという間に世界中に広まってしまう怖い時代なんだとと言うことを知ってもらいたいですね。

私は去年からいろんな国でワークショップをやってきて学んだことなんだけど、「もっと緊縛を楽しめるワークショップを」をテーマに今は海外でワークショップをやっています。内容は言えませんが・・・みんなパートナーと楽しそうにやっております。私たち日本人が海外で縛りを教えるという「責任」をもっとわかってやってほしいですね。
派手なパフォーマンスもいいけど、私なりの考えで緊縛の楽しみ方を教えています。それを荒らすような真似をしてほしくないと思います。

あとねビックリしたのが海外で責め縄は痛いものらしいです（笑）
私の縛りのスタイルは責め縄なんですが、海外で「神凪さんの責め縄は痛いんですか？」と聞かれました。なぜそんなことを聞くのかなぁと思ってその方に聞いたところ海外の縛り手で縛りがずさんなのか凄く痛い縛りをするらしくて、その方に言ったら「俺の縛りは責め縄なんだよ！だから痛くて当然なんだ！」的な事を言ったらしいです（笑）開いた口がふさがりません・・・・ちゃんとその方に責め縄を説明しましたよ。全く困ったもんですよ。

私は今海外でワークショップをやる際必ず言うことがあります。
「緊縛は危険な行為です！それを認識して緊縛を行って下さい」と
私は緊縛に安全などはないと思っている。
安全というものは言葉に出すものではなく縛る人の心の中に常にある言葉なんだと。
誰だって相手を怪我をさせたくて緊縛をしているわけではないと思う
でも不意の事故で怪我をさせてしまうことだってあります！私だって今まで縄師をしてきて沢山経験があります。だから危険というのを言葉にするのではなく、怪我をさせてしまったらまず相手のフォローをする事が一番大事だと思う。
そして「その経験を無駄にしないこと！」だと思います。
なぜそうなったのか？自分なりに分析し改善することが、怪我をさせてしまった相手への思いやりでもあると私は考えています。あまり「安全・安全」と言っていると、なんか工事現場見たいじゃんねw「安全第一」みたいな感じの中でエロいことしたくないよとワークショップで言うと大ウケしてましたけどねw
「本日も安全第一でエロいことします！」と言われてもねー

海外にいる間に、日本では「緊縛事故」というのが話題に上がっていました。
緊縛事故がTwitterなどで爆発的に広まり、緊縛＝危険というイメージがついているのではないか心配になりました。今日本では沢山の緊縛学校・塾・道場などが存在していますが、私はあくまでも本人が経験する中で学ぶものであると考えています。たとえ教えても実際にその状況にならないとわからない事がたくさんあります。だから私は教えるのではなく、提案するという言い方をしています。もちろん縛りに関しては、全ての縄に意味があることを伝え説明し教えています。緊縛事故の原因はもちろん縛る方に原因はあると思いますが、本当にそれだけなのかな？と考えます。今女性が気軽に縛りの場所に行き、気軽に縛ってくださいと言える時代です。私からしたらすごい時代だなーと思うほど緊縛が流行になっていると思う。その人の経緯や縛りをよく分からずに縛ってくださいと言う事は本当に怖いなと思う。そしてそれに対していいよ〜と軽く言える縛る人がいるということ！そして初めてにもかかわらず吊までやる・・・私の中ではありえないことだらけです（笑）私はどんな女性に対しても初対面の女性を吊る事はないです。だってその人の体の情報が全くない中で吊るのは正直怖いです。「もちろんAVでの撮影や、雑誌の撮影などは別の話ですが・・・」素人の女性をいきなり吊るなんてある意味度胸あるなぁと感心すらします。私は最低でも２回縛って３回目にやっと吊をやるくらいにしています。
私はプロの縄師として「責任」があります。
なのでその場の勢いやノリで縛りをやることはないです
だから女性からしたら満足できないかもしれないですね。そんな女性は私の方からお断りです！だってSMや緊縛は一回やったくらいで結果が出せるのではないと考えるからです。何回も回数を重ね、そこでお互いの気持ち思い信頼が育ち、女性はもっと頑張りたいという気持ちになるわけで、それを見た時にその瞬間その女性を愛することができ愛おしいと思うからもっと責めたくなるものだと考えているから、一回で結果出して！と言うならお金をいただきますよ（笑）プロとしてきっちり結果出しますよ！金も出さないでプロに対して一回で気持ちよくしてなんて図々しいにも程がある。
女性はもう少し縛られる際には相手のことを調べたほうがいいと思いますよ！怪我をしたくないならね。
私の知る限り「緊縛師」と名乗る若手の方で沢山怪我をさせていると言う話を耳にします。またその若手が偉そうに言葉を発しているわけですよ（笑）今の時代緊縛師と名乗る者は沢山いますが、何を持って緊縛師と言うのかをよく考えてほしい。

緊縛師・縄師・縛師
いろんな言い方はありますが、全ての肩書きに「師」という言葉が入るわけですよ
この事を今一度考えてみてください。私も若い時から縄師を名乗ってきました。縄師を名乗り始めたのが明智先生で、その明智先生を尊敬する私は縄師という肩書きにしましたが、若い時はイマイチ良くわからなかった（笑）だけど、その時代Mの女性から沢山学ぶことがありました。本当に命かけて私に縛られに来る女性と縛りをやるうちに私には責任があるんだと言う事を教わりました。縛る以上その女性に対して責任を負う！それが師なのだと。
だから軽い気持ちで縛れないんだと思います。

私がここで言いたいことは、なぜ縛りをやりたいんですか？
これを言いたいです。

私は自分の性癖の中に「SMや緊縛」があります
もちろんSEXも好きです！だけどSEXでは得られない快感がSMや緊縛にあるからやっているのです。
私に縛られた女性の顔が苦痛に歪む顔や、何かが解放された顔や声、感じた顔や声を見たくて、聞きたくて縛りをやっています。それは今でも変わりません。

今一度、自分自身にとって緊縛とは？を考えてみてください
そして本当にこの人なら命を預けることができる、こいつの全てを面倒見ると思えるパートナーと出会えた時、本当に楽しくて気持ちいい緊縛があると思います。

今の時代いろんな考えがあってSMや緊縛をやる人が多い時代です。
TVや一般映画の中にでもSMや緊縛が出てくるいい時代だと思います。
だけどアンダーグラウントな行為という事だけは知っていてほしいなと願うばかりです。

読んでくださりありがとうございました。
今の気持ちを綴られて頂きました。

本当は英語でも綴りたいところですが、さすがにこの長文を神楽さんにお願いするのは気がひけるので日本語のみとさせていただきました。


縄師 神凪